裁判例
例えば,マンション内の電気料金を引き下げ,老朽化したケーブルを更新するために,電気供給方式を切り替える,という内容の議案が総会で決議されたとします。 切り替えるためには,全戸がそれぞれ契約を結び直す必要があります。にもかかわらず,一戸だけ協…
マンション管理費・修繕積立金の消滅時効期間は5年です。平成16年に,最高裁判所で判断されました(最高裁第二小法廷判決平成16年4月23日・平成14(受)第248号)。 マンション管理費・修繕積立金の消滅時効期間については,激しい争いがありま…
以下の記事の続きです。 競売妨害に対抗する①~競売請求訴訟の判決確定前の承継人 競売妨害に対抗する②~競売請求訴訟の判決確定前の承継人 そもそも競売を申し立てるには無理がありました。必要とされる書類がそろっていなかったのですから。 もちろん管理…
(競売妨害に対抗する管理組合の事案についての続きです。)裁判の形式的な結論としては,競売申立の際に,譲受人に対する判決や承継執行文がなければ競売は却下される,ということでした。→ 競売妨害に対抗する①~競売請求訴訟の判決確定前の承継人 では,…
いわゆる執行妨害の事例で,裁判所のHPに掲載されている最高裁判例(最決平成23年10月11日・平成23年(ク)第166号,平成23年(許)第8号)をご紹介します。 事案の概要は以下のとおりです。 管理費を滞納している債務者(区分所有者)に対…
マンション管理費を滞納している債務者に何とは支払ってほしい。 では,債務者が所有しているマンションの使用を禁止する措置をとることで, 管理費を支払ってもらうことはできないでしょうか。 じつは,このような事例が裁判所のHPで紹介されています。 …
迷惑行為を原因とする競売請求訴訟に関する裁判例(仙台地判平成20年11月25日)が裁判所HPにありましたのでご紹介します。 競売請求訴訟が認められるためには,区分所有法でいう「共同の利益に反する行為」(59条1項,6条1項)があることが必要…
組合員が管理組合に対して支払うべきお金には,主に「管理費」「修繕積立金」があります。 まだ一般的ではないですが,「協力金」というものを徴収する組合もあるようです。 「協力金」というのは,どのようなものでしょうか。 築年数がかさむと,空室状態に…
マンション管理費の滞納問題で,こじれてしまうと,訴訟になってしまう場合もあります。支払わない被告・債務者が,その理由を述べる際,「規約がそもそも無効である」,「総会決議がそもそも無効である」,と主張する場合がよく見受けられます。 総会の決議…
最高裁判所の判例についての話題です。 規約を改正する際に,一部の「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすとき」に,その区分所有者の「承諾」が必要です。 この「承諾」が必要なのに,取り付けずに,トラブルになるケースが良くあります。 では,ど…
マンション管理費等の滞納問題で,裁判になっている例があります。 なぜ滞納したかには,それなりの理由がある場合があります。 その理由の一つに,端的にいうと,値上げが納得いかない。 マンション管理費・修繕積立金・駐車場使用料・専用使用料を増額する…
裁判所のウェブサイトで紹介されている判例の紹介です。 管理組合が管理規約で町内会費を徴収することを定めても,その規定は拘束力がないという判断についてです。 管理組合の目的は,「建物などの管理」にあり,町内会費の徴収は,「建物などの管理」にあ…