わかりやすい支払督促の申立(マンション管理費滞納) ⑤送達 その2
引き続き,支払督促の送達に関してです。
①休日指定送達,②就業先送達でも送達できなかった場合は,どうすればよいのでしょうか。
次のステップ③「付郵便送達」です。自宅にいることが分かっていることを裁判所に説明して,そこに発送してもらい,それをもって送達が完了したという扱いをしてもらいます。付郵便送達によると,債務者がわからない間に,手続が先に進んでしまうことを意味します。なので,送達のメニューの中では最後に位置づけられます。
③付郵便送達は,具体的にどのようにすればよいのでしょうか。
付郵便の送達をしてくださいという裁判所に申し出ると,この送達をやってくれます(書留郵便に付する送達上申書)。ただし,併せて,「所在調査に関する報告書」を提出しなければなりません。その場所に住んでいるかどうか調査しなければなりません。また,就業場所がわからないことの説明も必要です。これでようやく送達ができます。ここまでくると,3回送達を試みることになります。結構な時間がかかりますね。
では,送達できない理由が,Cあて所尋ね当たらずの場合はどうでしょうか。
これは送達先住所に債務者が住んでいなかった,ということを意味します。通常訴訟ならば,「公示送達」という方法がありますが,支払督促ではそれはできません。残念ながら取り下げることになります。支払督促をするには,所在調査をやり直さなければなりません。
最後に,送達の費用について。
休日指定送達は1,280円,就業先送達は1,160円,付郵便送達は620円,それぞれ葉書も必要です。追加料金がかかります。債務者が受け取ってくれないと時間もお金も加算されるということになります。