任意売却のときに滞納管理費を回収できる?マンションの売却と「重要事項説明」
マンション管理費を滞納している債務者が,そのマンションを売却するときに(任意売却),マンション管理費の滞納を解消できる場合がよくあります。
キーワードは,「重要事項説明」です。
まずは,そもそも「任意売却」というのは?
自分から任意に売却することです。
対比されるのが,「競売」です。競売では,自分からではなく,債権者(他人)に売却されることになります。
次に,重要事項説明について
マンションを売却するときには,不動産仲介業者に依頼することになります。仲介業者には,買主希望者に対して,本件マンションについて,「重要事項説明」をすることが義務づけられています。
重要事項の一つに,当該マンションについて,滞納しているマンション管理費があるかどうかがあります。
この説明が必要なのはなぜでしょうか?
もし,マンション管理費の滞納があれば,それを支払う責任が買い主に生じるからです。そして,それだけ買主がマンションを買う際にコストがかかることを意味します。
買主からすれば,滞納した状態のままにすることはリスクがともないます。
いつ裁判所から呼出がかかるかもしれず,場合によっては,いきなり財産を差し押さえられることもあります(これについては,別途説明予定です)。
重要事項説明の意味
マンションが売買される場合,マンション管理費の滞納があれば,そのリスクが必ず重要事項説明で明らかにされます。
なので,売却の際には,きれいな状態にしておきたいというのが通常の判断だと思われます。
いっそのこと売買の際にきれいな状態にしよう,滞納していた管理費を精算しよう,という流れになるのが自然です。
そういうことで,マンションの滞納管理費が回収できる場合があるのです。