わかりやすい競売申立(マンション管理費滞納) ③申立に必要な書類 役所編
競売を申し立てるに際し,多くの書類をそろえて裁判所に提出する必要があります。
その中でも,役所などから取り寄せる書類がありますので,今回はこれについての話題です。
「住民票」と「公課証明書」について触れます。
まずは,「住民票」。
東京地裁では,債務者の「住民票」を提出書類として要求しています。
そこで,債務者が住民票をおく役所に交付の申請をするわけです。
通常,世帯の人しか住民票を交付申請することができませんが,どのように入手すればよいのでしょうか。
弁護士であれば,「職務上請求書」というもので,比較的簡易に交付申請をすることができます。
管理組合自身で請求する場合には,第三者として,交付申請します。
交付申請するために,いくつかの書類を用意する必要があります。
①資格を証明するための書類と,②第三者として利害関係があることを証明するための書類です。
①については,管理規約・理事長が選任された議事録・委任状(理事長から窓口に行く人へ)。
②については,不動産登記簿,滞納状況を示した計算書,場合によっては競売の申立書の控えを要求される場合もあるかもしれません。
結構面倒です。
次に,「公課証明書」
東京都内であれば,役所ではなく,「都税事務所」が窓口になります。
東京都以外であれば,住民票と同様,役所が窓口です。税務課みたいなところが担当しているはずです。
基本的には,住民票の場合と同様です。
ほぼ必ず,競売の申立書の控えを要求されます。
以上のように,不動産登記簿など,住民票や公課証明書を取得するために必要な書類があります。
法務局に先に行き,申立書を作成した後で,それを持参するなどして,役所・都税事務所から書類を取り寄せることになります。効率的に書類を収集するために,順番を気をつけないと二度手間になってしまうこともありますので,若干注意が必要です。